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グルメな掲示板 過去ログ

  グルメな掲示板の過去ログです。現在、投稿は受け付けておりません。

尚、Sivajiの簡単なグルメコメントはこちらの、SINFONIA世界代表のエピキュリアン誌にも、書いていることがあります。





画像タイトル:ビストロ・ド・ラ・シテの料理の数々 -(230 KB)

東京レストラン紀行 06 -1 名前: Sivaji [2006/09/14,22:46:11] No.66
 今年もエディーさんと共に東京に行きました。
 まず昨年と同じように初日は我々だけ。

 今年は最初から行くところを決めて予約しておきました。
 期待を込めて創業33 年になるビストロの走りとも言える、ビストロ・ド・ラ・シテさんへ。

 6時の予約ながら早めに着いてしまい、時間を潰すために近くの喫茶店に。なんと、ここも創業20年以上のお店らしいです。
 で、そこでグラスシャンパンを。この日は暑く、六本木ヒルズから歩いて来たので美味しかったですね。
 30分ほど潰していざ、出陣。決して広いとはいえない間口。小さな厨房が入り口から見えます。
 店内に入っても狭い中にテーブルがぎっしり。まるでパリのビストロ。期待は弥が上にも膨らみます。

 着席して、またまたグラスシャンパンを。
 この日、ソムリエ試験の一次試験の合格の報を受けたと言われていたソムリエールが、
ぎっしり今日のお奨めが書かれた黒板と、定番のメニューを持って来てくれます。

 とりあえず、パルタジェで食べる旨を伝え注文。
 ビストロなので、食べる順番も適当に食べたいものをオーダーしていきます。

 ・セップのマリネのサラダ
 ・フォワグラのテリーヌ バニラ風
 ・エスカルゴ(ハーフ)
 ・ブータンノワールの暖かいテリーヌ
 ・テッテ・ド・コションのソテー、ラビコットソース

 とりあえず以上で。これでも量が多いですと語るソムリエールの意見に従います。
 ワインは有機栽培されたブドウから作られたプィィ・フュメ 03を。
 フレッシュ感あふれ、ほのかに香草の香りがします。

 では、料理の話をしましょう。

 セップのマリネのサラダ

 セップの大きな塊がゴロリ。たくさん皿の中央に盛り付けられ、まわりにみずみずしい葉とスライスされたパルミジャーノが乗っています。
 セップを頬張り、噛み締めるとセップの豊かな香りと、そのジュース、そしてマリネ汁の酸味が広がり快適極まりない。
 葉には丁寧にヴィネグレが纏わされてあり、パルミジャーノが深みを与えています。
 酸味あふれるプィィ・フュメとはバッチリな組み合わせです。


 フォワグラのテリーヌ ヴァニラ風味

 これにはソーテルヌを一杯頂きました。
 ソムリエールに奨められる前にオーダーしてしまって、すこし悪いことをしたかも。
(ソムリエールは「お奨めしようと思っていました。」と笑顔で受けてくれました。)
 丁寧に作られたテリーヌです。脂肪がねっとりと溶け、口の中にその香りとバニラの風味が広がります。
 そこに一杯のソーテルヌを口に含むと!! 至極のひと時が訪れます。


 エスカルゴ

 ついつい食い意地が張って撮影を忘れてしまったエスカルゴです。
 すでに殻は取ってありますが、格好を気にしなければ十分です。
 殻付きは特別なスプーンのようなフォークのようなハサミで殻を掴んで取り出さねばならず、意外とせっかちな人には向いていません。
 早くうまいものを頬張りたい人には、こうやって剥いて出してくれた方がありがたいです。
 エスカルゴ自体はノーマルなもの。パセリ、ニンニクの効いたエスカルゴバター風味です。


 ブータンノワールの暖かいテリーヌ

 ここから赤ワインを。でも白もまだ残っています。そして私たちの胃袋もまだまだ余裕。
 この段階で次のオーダーを考え始めました。
 さて、赤はシャンボール・ミュジニーのプルミエクリュ(畑名は忘れました。) 02 を。
 フランボワーズの香りが心地よく、滑らかな舌触りの中にもしっかりとした芯を感じさせてくれるワインです。
 さあ、お楽しみだったブータンノワールのテリーヌがやって来ました。
 ブータンノワールとは豚の血入りのソーセージで、パリ時代に良く食べました。
 しかし、スーパーで買ってきたそれは、美味しいものの豚の血の匂いも少しするもので、
どちらかというとブータンブランの方を好んでいました。
 さて、そのブータンノワールをテリーヌにした時、あの血の匂いはどうなっているのか。
 しかも暖かいということで、より揮発する感じになりはしないか。と考えていましたが全ては杞憂に終わりました。
 血は感じます。それもしっかりと。
 しかし、それは味わいに深みをもたらすだけで嫌な風味は一切ありません。
 ただの豚のテリーヌでは絶対に到達できない深い味わいが、そこにはありました。
 また、付け合せのリンゴのピュレと共に食べると何とも言えないマリアージュ。
 シャンボール・ミュジニーでは弱いかとも思えますが、芯がしっかりしているこのワインは決して負けていませんでした。


 テッテ・ド・コションのソテー ラビコットソース

 さあ、お待ちかねのテッテ・ド・コションです。これが最大の楽しみでした。
 子豚の頭の煮込みがテッテ・ド・コションです。それをソテーしてあるというもの。
 関西ではまず、お目にかかれないもので、正直、日本でこれが食べられるとは思いませんでした。
 この料理、パリのビストロ121 で食べました。が、この時の量は目を剥くほどの量。さて本日はいかに?
 と、出てきた量は日本人サイズ。ホッと胸をなでおろしました。なにせ、パリで食べたときは私も20代。
 12年以上前の話です。さすがに今は、あの量は食べられません。
 さて、テッテですが、煮ただけの物はゼラチンの美味さはあるものの、どうしても飽きが来てしまう感じがあるのですが、
これをソテーすることで外側はカリッと、内はしっとりとさせたところが見事な仕事といえます。
 野菜たくさんで、わずかに酸が効いたラビコットソースもよく出来ています。
 期待通りの味わいでした。


さて、以上が最初のオーダー分。まだまだ入ります。

 そこで、ムール貝と鴨のコンフィーをオーダーしようとしたもののムールは売り切れ。
 そう言えば、最初は二人だけだったホールは、いつの間にか満席。皆、おいしそうに色々食べていらっしゃる。
 で、白ワインが残っていたので、魚料理と鴨のコンフィーを注文しました。

 ・尾長鯛のポワレ、ソース・ブールブラン
 ・鴨のコンフィー フランボワーズ風味


 尾長鯛のポワレ ソース・ブールブラン

 カリッとポワレされた鯛。たっぷりの野菜。そして私が作るのに近い濃度のあるブールブラン。
 エディーさんの大好物のブールブランです。
 野菜にはオクラ、ゴーヤなども入っており、それぞれ絶妙の火加減。
 魚は味わいもしっかりしており、濃厚なブールブランとぴったりです。
 やはりブールブランはしっかりしている方が好みですね。


 鴨のコンフィー フランボワーズ風味

 鴨のコンフィーです。パリを思い出します。しっかりと味をつけられコンフィーにされた鴨の腿肉を、
香ばしくグリエしてあります。塩が良く効いてます。
 強めの塩ですが、甘いブランボワーズのソースを合わせると、ちょうど良くなります。シャンボール・ミュジニーの香りとピッタリです。


 さて、エディーさんはちょうど良い塩梅のようでしたが私はまだ余裕が。
 そこで順番を無視して魚のスープのハーフサイズをオーダー。


 魚のスープ

 これも写真を撮り忘れました。
 ルイユ(と説明されたが、唐辛子は入っていないように感じたのでアイヨリと思えるが。)と、グリュイエールチーズが付いています。
 スープは濃厚。エビのコライユの風味がします。魚の内臓も入っているのでしょうか。
 魚のスープでは有名なヌキテパの物より濃厚です。(ヌキテパのスープを食べたのも12年以上前なので、かなりいい加減な記憶ですが。)
 グリュイエールとルイユを入れて食べていくと(これを飲むとは表現できない!!)、香辛料の入っていない魚カレーと言えるものです。
 濃厚、芳醇、磯の香りはしっかりするが魚臭くは無い。
 ただ、味が濃いので、一人でハーフサイズが適量と思います。


 さて、食事の後はフロまージュ。
 ここで、また感心。小さな店なのにチーズの品揃えが豊富で状態も素晴らしい。
 ほぼ全種類オーダーして食べましたが、関西のブルディガラと遜色ないチーズの状態。
 東京のレストランのレベルの高さを思い知らされました。
 それもそのはず。お隣のカップルの女性も私たちより先にチーズをオーダーされたのですが、
中央に置かれた常態のすこぶる良いエポワスだけ下さいとの注文。
 このエポワス。ウォッシュチーズといい、いわばクサヤのようなチーズで、匂いは相当強いのです、
 しかも熟成してトロトロなので発散される匂いもなかなかのもの。
 関西の人間は、まず敬遠しそうな代物です。それを、これだけ下さいとは。(男性ならいざ知らず。)

 ああ、関東の人はレベルが高いと思い知らされました。そしてそれはまさしく、この店のメニューが物語っています。
 ブータンノワール、テッテ・ド・コション。そして食べていませんがピエ・ド・コション(豚足)。
 こういう物がメニューに並んでいるのです。関西では、いまだに牛が幅を利かせています。
 しかも、脂まみれの霜降り牛。あれが、ご馳走と思って疑わない関西人のレベルの低さ。(無論、あれはあれで良いものですが。)
 情けなくなると共に、東京が羨ましくなりました。
 ああ、ここはパリだ。雰囲気、メニュー、サービス。どれもパリのビストロに入ったときと同じ感覚。
 ラ・セールの、121 の感覚です。気取らず、日常にうまいものを、変わったものを偏見無く楽しめる。
 このような店を持っているなんて、なんと羨ましいのでしょう。

 さて、話がそれました。最後はデセール。
 これも言うことなし。グランメゾン並なワゴンが来ます。(実質ワゴンではなくお盆に乗せられていますが。)
 ソルベ、ムースなどだけでなく、しっかりとした焼き菓子も揃っています。
 ピスタチオのアイスクリーム、創業以来作り続けている梨のケーキ、粉を使わないガトーショコラ、タルトタタンを頂きました。
 どれも非常に良く出来ています。特にアイスクリームとガトーショコラは白眉です。

 食後はシャトーグリエのフィーヌを私が、エディーさんはバー・アルマニャックを飲みました。
 どちらも美味しかったです。

 さて、これだけ食べて料理自体の値段は一人¥12000 以下です。安くて旨い。キャリテ・プリがここにあります。
 そしてサービス。ここはサービス料を取りません。
 でもソムリエールの暖かいサービス。
 若いギャルソンの料理等の知識のしっかりしていること、メートルの年季の入った(失礼かな?)、安心できるサービス。
 どれも客を楽しませることをしっかり心得ていて、それでいて出過ぎない素晴らしいものだと思います。
 どこぞのホテルの中華とは雲泥の差です。

 ここはビストロです。決してハレの場ではありません。また、ハレの場としては使えないでしょう。
 しかしながら、本当に気軽に楽しめる場所としては最高の場所だと私は思います。


 食後は去年も行った六本木のアボットチョイスへ。
 ここも素晴らしい。たった一度行っただけなのに、スタッフでさえ覚えていてくれる。
 そして、去年以上に品揃えが増えている。
 ここは言っては悪いですが見た目、普通のパブです。雑居ビルの二階。
 スカパーの世界バスケットの映像が流れていました。
 しかし、置いてある物は京都の K6 ほど豊富で無いにしろ、満足できる品揃えなのです。

 今回頂いたのは、オールドカンパリ、バルヴィニーの1980年代初頭の物などなど。
 オールドボトルと言われる物をたくさん頂きました。
 合わせたのはグロリア・クバーナのメダイユ・ドール No2 。
 ただ、残念なことに、このシガーは好みでは無かったです。甘く、芯が無い。
 ダラダラと軽く甘い。最初はいいのですが、飽きてきました。
 定番のシガーにしておけばもっと楽しめたのに。

 たくさん飲んで、あとはいつものラーメンコース。
 去年も行った近くのとんこつラーメンを食べてお開きにしました。
 (仕切りがしてあり、隣とは会話も出来ないブロイラー状態のラーメン屋。
 酒が入っていなければ行きたく無い雰囲気です。)


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