保管などについて
ここでは、デカンタージュが必要なヴィンテージポルトの保管などについて述ます。
ヴィンテージポルトを飲む前にはデカンタージュする必要がありますが、基本的には空ける日が決まっている場合は、その前日にデカンタージュしても問題ありません。決まっていない場合は当日のデカンタージュということになります。
以下に簡単な手順を書いておきます。
- デカンタージュする上で用意するもの
- デキャンタ
- コーヒーペーパー
- コーヒーペーパーを入れる漏斗(コーヒーペーパー用の物。)
- 澱の無い赤ワイン
- デキャンタしたポルトを、元の便に戻すための漏斗(先が細いもの。)
- デカンタージュの手順
- まず、デキャンタにコーヒーペーパーを入れた漏斗を乗せ、静かにポルトワインを注ぎ入れ濾過します。
- 全部濾過し終わったら、ポルト酒の瓶を赤ワインでよく洗ってください。瓶の中に、澱が入っていないようになるまで丁寧に洗った後、赤ワインをよく切ってください。
- 1日乾燥させてもいいですが、そのままでもそんなに問題は無いと思います。
- 赤ワインで洗った瓶にデキャンタしたポルト酒を戻してください。その日の内に飲む場合は、デキャンタのまま、お飲みになられて、残ったものを瓶に戻してください。
尚、飲みきられるつもりでしたら、赤ワインで洗う工程以降は必要ありません。デキャンタのまま、お飲みください。
- 保存について。
まだ空けていないポルトも、空けた物もできればワインセラーに保管しておくことをお勧めします。長熟したトゥイニーもそうした方がよろしいと思いますが、普段飲まれるコルヘイタやブランド名トゥイニーなどの場合、そのまま保管して頂いてもよろしいと思います。
(ただし、夏場の暑い時などはクーラーの効いている部屋で保管した方がよろしいでしょう。)
保管の手順いついて説明します。
- デカンタージュが終り、瓶に戻したポルトワインに栓をしますが、最初からついていたコルクではなく、バッキュバンと言うものがありますので、これをお買い求め頂き、ビンの中の空気を抜いてください。
- 空気を抜いたポルトをセラーに保管するのですが、家庭用のセラーの場合ポルトを立てておくことは難しいと思いますので、念のため、瓶の口のあたりにサランラップを巻き、少しでも、口の部分が高くなるように台などを置いてからセラーの中に保管します。
- 再度飲まれる時は、バッキュバンの栓を取り、そのまま、お飲みください。後の手順は同様です。
- どのくらい良い状態を保てるかは、物によっても違うと思いますが、なるべく早く飲まれた方がいいでしょう。1〜2週間は大丈夫だと思います。
- その他注意点
とてつもなく古いヴィンテージポルトを家庭で空けることは、お勧めできません。そのようなポルトの場合、コルクがダメになっていて、空けるときに特別なペンチが必要になるときがあります。これは、そのペンチを熱し、それで口の部分をはさみ冷やしてやるとガラスがきれいに切れるものですので、技術がない方には出来ないと思います。(私も出来ません。)
20〜30年もの位でしたら、問題は無いと思います。
(ただ、コルクがばらばらになっても空けることができれば、後は濾過するので問題ないと考えれば古いものでも空けることはできると思います。)